アルコールの感受性とは、同じ量のアルコールを飲んでも個人によって身体的・精神的な反応が異なることを指します。この感受性の差には、主に遺伝的要因が大きく影響しているって知っていましたか?
アルコールを代謝する過程で関与する遺伝子の違いによって、アルコールの分解速度や蓄積量に差が生まれます。その結果、アルコールに対する身体的な反応が大きく変わってくるのです。
たとえば、アルコール脱水素酵素(ADH)やアルデヒド脱水素酵素(ALDH)といった代謝酵素の遺伝子型によって、アルコールの分解速度が変わってきます。これらの遺伝子型には個人差があり、アルコールの分解が早い人もいれば、遅い人もいます。
分解が遅い人は、体内でアルコールが蓄積しやすくなるため、少量のアルコール摂取でも顔が赤くなったりめまいを感じたりするなど、強い反応が現れやすくなります。一方で、分解が速い人は、アルコールをスムーズに代謝できるため、同じ量でも反応が弱くなります。
これらの遺伝子型の違いは、アジア人に多く見られる傾向があります。アジア人の中にはALDHの活性が低い人が多く、そのためアルコールに対する感受性が高い人が多いのです。
また、アルコールの感受性には、ドーパミントランスポーター(DAT)やμオピオイド受容体(OPRM1)といった、報酬系や痛覚系に関わる遺伝子の違いも関与しています。これらの遺伝子型によって、アルコールの「よい効果」や「悪い効果」に対する感受性が変わってくるのです。
つまり、アルコールに対する個人差は、単に代謝関連の遺伝子だけでなく、中枢神経系に関わる遺伝子の違いによっても大きく影響されているのが特徴です。
こうした遺伝的要因を理解することで、自分に合ったアルコールの量や飲酒パターンを見つけだすことができます。また、アルコール依存症のリスクを事前に知ることもできるでしょう。
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